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B. 超音波所見別の脾腫の有無

検査した83例中脾腫を認めたのは26(31.1%)例で認めない症例は56(67.5%)例であった。超音波所見(0〜3)別に見ると、表7にあるように所見が0から3に程度が高くなるに従い、脾腫を認める症例は7.1%から80.0%に増加する。一方、超音波所見上は正常の0のうち2(7.1%)例は脾腫を認め、超音波所見上は住血吸虫症に典型的な3を示した症例のうち1(20.0%)例は反対に脾腫を認めなかった。このことは住血吸虫症には感染しているが、超音波所見上には変化が現れる前に脾腫が出現するのか、他の疾患で脾腫が起こった可能性を示す。

 

表7 超音波所見別の脾腫の有無

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C. 超音波所見別の治療歴の有無

検査した症例中37(44.6%)例は現在まで治療を一度も受けていなかった。表8に示すように所見が0から3に悪化するに従い、治療経験者は39.3%から100.0%に増加する。これは超音波所見上の病理学的変化が強い程、症状も出やすく治療のため医師の許を訪れることが推測される。

 

 

 

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